韓国の記憶 #11
KOUDA YUJI

20001217

11.) 最近はやっている盗難は

最近ソウル市内の高校で盗難事件が相次いでいる。盗まれるのは金銭かと思いきや、ほとんどが教科書だという。高校生なら誰もが持っている教科書、その盗難には大学受験が深くかかわっている。

市内のある高校に通う2年生のAさんは先月、教室のロッカーにしまっておいた教科書を盗まれた。期末試験が近づいているこの時期、教科書を盗まれることは致命的なこと。しかもAさんは、ノートよりも教科書に直接要点をまとめるタイプなため、盗まれた衝撃はさらに大きかった。Aさんは、「大学入試が終わった後、高校2年生の一部が要点のまとまった3年生の先輩の教科書を盗んでいるという話を聞いたことがあるが、まさか2年生の教科書まで盗むなんて信じられない」と話している。

ソウル地検によると、ソウル市内の高校が申告した教科書盗難事件は最近だけで4件に上る。これをきっかけに実態調査に乗り出したところ、市内の高校の多くで教科書の盗難が発生していた事実が次々と発覚した。ロッカーや机の中にしまっていた教科書が盗まれていることを考慮すると、犯人は学校内部の人間である確立が高い。ソウル地検は、大学入試の内容が易しくなる傾向にあることも、教科書の盗難につながっていると分析する。入試の内容が簡単になると、誰もがいい点数をとる。そうなると高校での内申書の点数が合否を左右することになる。そこで、ライバルを1人でも減らそうと、期末試験の前などになると勉強のできる生徒の教科書が盗まれるというわけだ。

しかし盗難の事実が発覚しても、犯人を探しだし、教科書を取り返すのは容易ではない。ソウル地検も、市内の高校に注意を呼びかけるよう教育庁に働きかけることくらいしか、今のところ打つ手がない状態だ。となると各自が自分の教科書を守るしかない。狙われるのは金目のものだけというのは昔の話。今や教科書でさえも、カギをかけて管理しなければならない時代が来たのかもしれない。

つづく

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