ミンガ・ラーパ!ミャンマー!
〜フレンドリーな国、ミャンマーを訪ねて〜 #16
菊正敏

2000714

16.のんびり馬車で遺跡巡り

ソーソー君は名ガイド

ワイフが朝のシャワーを浴びようとするが水しか出てこない。あちこち動かしてみるがうまくいかない。日本での便利なシャワーに慣れている弊害なのだろう。下に降り、従業員を呼び事態を話すと、今まで私が動かしてきたハンドルを開け、2分くらい出しっぱなしにしていると出てきた!温かいお湯。そして段々と湯気も立ち始め、これでガイドブック通りの「ホットシャワー付き」になった。帰り際、「ホースカー(馬車)の遺跡巡りはどうか?一日、サンセットまで二人で2000k(チャット)〔約7$〕だけど」と商談に来た。相場と同じ位だったので早速OKした。

朝食はホテルの屋上。高級ホテルでの"さわやかな風が吹き抜ける屋上の素敵なカフェテリア"での朝食というわけにはいかないが、屋上での食事は気持ちがいい。天気も青空が広がりゆったりとした気分になる。朝食はトースト3枚、ネスカフェインスタントコーヒーかリプトンティーバッグ、ジャム・バター、バナナ2本にスクランブルエッグ。即席の"掘っ建て小屋風調理場"から運ばれてくるのもおつなものだ。

約束の930分に降りていくと、ホテルの出入口前に馬車が我々を待ち受けていた。ホースドライバーは24歳のソーソー君。体格のいい(?やや太めか?)青年。さぁ、お馬でパカパカ出発!パカパカパカパカ…いいね、気持ちもノンビリする。まずは明日のヤンゴン行きの飛行機のリコンフォーム(予約の再確認、これをしないと予約が取り消されることもある。しかし国内でも必要とは…)をするためにオフィスがあるはずのゴールデンミャンマーモーテルにいくが、ヤンゴン航空の扱いがこのホテルではなく別の場所に変更になったとのこと。再び馬を進め、民家のようなオフィスにやっと到着。無事リコンフォームを終了。

馬車は二人乗りだが、座席がきちんと用意されているわけでなく前にワイフ、私は後ろ向きに座る。午前中は日差しが柔らかく気持ちがいい。ホテルのあるニャゥンウー地区を出ると回りは田園地帯。ソーソー君とワイフはお互い英語で自己紹介程度から始まり、日本や北海道のこと、自分達のことなどの話をし、時々私が注釈を入れたり、和気あいあいの中パゴダ巡りが始まった。
しばらく行くと大小様々なパゴダ群が目に入ってくる。さらに熱帯特有の赤い土壌、ラトソルの農道を馬車は車体をゆっくりと揺らしながら進んでいく。途中、刈り取った農作物を山にした牛車とすれ違ったり、ノンビリと草を食べている山羊達に出会ったり、時間がゆっくりと流れるのを感じる。

このバガン地区のパゴダは殆ど11世紀〜13世紀に建てられたものであり、しっかりと持ちこたえているパゴダや、形がはっきりとわからないパゴダも多い。全部で2370ほどあるそうだ。最初はヤチャボーパゴダ。着くと我々を待ち受けるかのように56歳くらいの子どもたちが現れ、懐中電灯を持ってパゴダの上に到達するまで我々の暗い足元を照らしてくれるのだ。これはサービスではなく、後でチップを期待しているからだ。そして他の大きなパゴダでも似たサービスがあればチップは出さざるを得ないだろう。素足で階段を駆け上がり、パゴダの上から周囲を見渡すと、360度にパゴダが点々と見えてくる。最初のパゴダだったのですごい!と思ったが、一番印象深かったのはシュエサンゴーパゴダ。11世紀のものでブッダの遺髪が23本納められているという。遺跡群の中では3番目に高いパゴダで高さは約50mほどあり、この上からの眺めは絶景!正面にエーヤワディー川が見え、360度どこを見てもパゴダと落花生畑にカボチャ畑などが地平線の彼方まで広がり、気持ちも晴れ晴れする。また大きな川も流れ、本来なら水田も見られるはずなのだが、バガン地域の雨季は短く、雨の量も少ないため水田耕作は行われていないそうだ。またここは当然世界遺産に登録されるにふさわしい歴史と景観を有すると思うが、まだ未登録。早く登録され、世界的にも後世に残すべき遺跡群である。
この素晴らしい遺跡群を見ながらソーソー君といろいろな話をする。写真も一緒に写し、交流を深めた。ソーソー君、「最近は馬車の仕事も少なくなってきた。団体旅行での大型バスやタクシーでの観光が多くなり、馬車は個人旅行しか使わなくなってきている。そして、例えば2000kの料金でも、馬主や契約しているホテルにお金が流れ、僕には思ったほど入らないんだ。」「ちゃんとしたガイドに成るためには上級学校を卒業し、ヤンゴンに行って講習を受け、資格試験をパスしなくてはならない。費用もすごくかかるし(300$)、おまけに僕は中学校しか出てないので馬車の免許しかとれない。そしてまだまだ知識も足りない。詳しく説明できなくてごめんなさい」と私が教員でありいろいろ質問していたのもあったのか、申し訳なさそうに話していた。でも、きちんと英語を話し、いろいろ気を遣ってガイドをしていたソーソー君は大変優秀なガイドである。

遺跡巡りの中、後ろから来た乗用車の座席から懸命に我々に手を振っている人がいた。よく見るとヤンゴンでのガイドのトンさんではないか!バガンに青森二人組を連れて行くかもしれないと言ってはいたが、こんな所で会えるなんて。お互いに車を止める。あの青森二人組の「パガン遺跡巡り日帰りツアー」で今朝ヤンゴンを飛行機で発ち、夕方ヤンゴンに帰るというすごい日程。日本人に多いかも。また、明日も同じ日本人の家族、それも札幌の3人家族の日帰りツアーでバガンに来るという。帰りの飛行機は同じということで、我々も心強い。我々のチケットを手配したトンさんも安心。別れ際にトンさん、ソーソー君に「ちゃんと面倒見てくれよ」と言ったかどうかは分からないが、ミャンマー語でお願いしていた。

つづく

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