98年冬物語 vol.12
BY 菊正敏

ホーチミンまで7時間!
水は出ないが、朝からラーメンだ!

98年1月4日〜1月12日

目録

98年冬物語
1. 暑いフエで熱い...
2. 子供の家
3. 元気で優しい子...
4. 修復工事の進む...
5. フエボートツアー
6. トゥドゥック帝廟
7. カイ・ディン帝廟
8. ベトナムの結婚式
9. 24時間列車の旅
10.ハイ・バン峠
11.列車の旅での発見
12.ホーチミンまで...
13.レックスホテルで
14.チェロン地区
15.終わりに

97年夏物語

初めに
6時過ぎに下に降りると、老夫婦はすでに起きていた。今日も私の「シンチャオ!」に二人の笑顔が返ってきた。洗面所で顔を洗うが、チョロチョロ水。それから私は、朝、必ずといっていいほどお尻が反応するのだ。洗面所のとなりにはトイレがある。一瞬迷うトイレの向き。鼻をつく匂いがまだ眠っている身体を刺激した!なんと前の人の“忘れ物“がベットリついているではないか!水で洗い流そうとしたが水は出ない。オイオイオイ! 仕方がないので連結した前の車両のトイレに入る。まず、水を確認。勢いはないがシャーと流れた。「おっ、大丈夫だな。何とかなるベ」やっとゆっくりすることができた。この列草のトイレは大・小ともに“直かまき”方式。懐かしさと私のモノのいく末を思えば心が熱くなった。
「あ〜あ、後7時間くらいだ…」と思っていると、朝の食事が配られた。インスタントラーメンの登場だ。この時はまだ麺と野菜が入っているだけ。スープは?と思っていると、すぐ後からポリバケツがやってきて、おじさんが一人一人の弁等箱に白い湯気の出た熱いスープを注いでいった。まさにベトナム版元祖「チキンラーメン」。結構うまい。もちろん水やウエハース付きである。
30分くらいして今度は車内販売のコーヒーを注文。ポットから紙コップにコーヒーが注がれると香りが草内に広がる。一杯2000ドン。老夫婦も二人で仲良く飲んでいた。やっぱり朝のコヒーはうまい!
天気は快晴で、窓から入ってくる風も気持ちがいい。列草の進行方向の左側には青い海岸線が、右側には荒々しい岩肌の岩山がずーっと続く。次から次に変わっていく風景に時間がたつのも忘れるほどだ。平地には緑色に映える水田や刈り取ったばかりの田が現れ、ぶどう畑にさとうきび畑、丘陵にはゴム園が見えてくる。1年に2〜3回米の取れる地方に入ってきた。だんだん南にきているのが実感される。
老夫婦とは相変わらずジェスチャーでの会話だが、お互いかなり通じていると思う。2日間の旅で親しくなった車掌さんも一緒に仲間に入る。車掌さんの片言の英語で、通訳もしてもらったりと、最後はみんなで写真を写したり、楽しい時を過ごした。この老夫婦、二人とも80才といっていたが、おじいさんの方はどう見ても60代に感じるくらい若々しかった。
田畑しか見えなかった景色に人家が増え始める。ホ一チミンは近い。民家のひさしに触れんばかりに列車は走る。午後1時30分、列車は予定より50分ほど遅れてホーチミン駅に滑りこんだ。


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