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98年冬物語 vol.5 BY 菊正敏 |
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夏の分を取りかえそう! |
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病床に倒れたため、夏には実現できなかったボートトリップの皇帝廟巡り。フォン川流域には歴代皇帝に関係した寺や廟が点在しており、当時の生活も垣間見ることができる。 8日朝、朝食はいつもの通リホテルの食堂。この食堂安いのだ。フランスパンが1000ドン(約11円)でバター一切れの方が高い。今朝はオムレツをひとつ注文。全部でパン2本、オムレツ一つ、バター一切れ、レモンジユース、ベトナムミルクコーヒー一つで占めて二人で15000ドン(約60円)。 今日のツアーはこのホテルの裏岸に泊まっている大きな船を使うらしい。「ラッキー!夏は別の船着場の小さなボートだったから!」とはしゃぐワイフ。夏の時はたまたま我々の部屋の目の前につながれていたが、私は、そのボートが動いたのは一度しか見たことがない。 他のホテルからもツアー客が集まり、全部で14名。8時45分、エンジンの音とともにボートは静かに動き始めた。 今日も快晴。フォン川を滑るように船は進み、心地よい風がデッキに吹きわたる。私はイスに腰掛け、景色を追う。45分で川沿いのテイエン・ムー寺に。1601年に建立されたお寺で、1844年には高さ21m、7層からなる8角形の塔が完成、フエのシンボルとして親しまれてきた。船を降りるとすぐに塔があり、奥に進むとお寺に出会う。またこの寺の一角に車庫があり、古いブルー色のオ一スチンが見られる。一枚の写真がフロントガラスに貼られている。1963年、オレンジ色の僧衣をまとった僧侶がベトナム戦争に抗議して焼身自殺をしたショッキングな写真。これはこの僧侶が現場まで行くのに使った車。彼の友人がこの寺の住職ということで引き取ったとのこと。入場料タダであった。 |
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