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98年冬物語 vol.2 BY 菊正敏 |
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フエにはストリート・チルドレンの収容施設「子どもの家」があり、今回の旅の大きな目的でもあった。私がベットで寝込んでいた夏、ワイフは一人で訪れている。この施設は東京の元小学校教師小山道夫さんが教員時代に旅先のベトナムで多くのストリートチルドレンを見たことにショックを受け、職を投げうち、4年前あちこち奔走してつくった施設である。最近ではTVや新聞にも何回か紹介されており、昨年10月31日には小山さんが来校し、私の受け持っている2クラスだけであったが講演を快く引き受けてくれた。 1月5日、朝、小山さんの事務所ヘ。そこからタクシで「子どもの家」に行った。場所はフエ市の旧市街地のフエ城に近いところにある。10分くらいでつき、さっそく「子どもの家」を案内してもらった。現在子ども達は約70名で、ベトナム人のスタッフ(先生や寮母さん、事務関係)7名で運営している。我々が中に入ると何人かの子ども達が駈けより挨拶をしてくれたり、2階から手を振ってくれたりしてくれた。 ベトナムの学校は旧正月が休みでこの日も普通に学校がある。ちょうど半数の子ども達が午前の部に出ており、午後から学校に行く20〜30人くらいの子ども達が残って勉強したり、本を読んだり、遊んだりしていた。 小山さんの案内で職業訓練施設を見せてもらった。ここは「こどもの家」の子ども達と近所の子ども達が共に学ぶ場でもあった。まず刺繍の訓練をしている教室。女の子ばかり10数名が先生の指導を受け、一生懸命ベトナムの伝統的な図柄の刺繍に精を出していた。社会主義であっても無償で教育を受けることのできないベトナムでは貧しい家の子どもはなかなか上級学校にもいけず、何か技術を持っていないと貧困から抜け出すことは難しい。その隣には同じ理由で男の子供達が伝統的な木工技術を身につけようとしていた。その次の教室にはミシンが並べられている。作業こそしていなかったが、裁縫技術を習得できる。その隣にはコンビユータ室。コンピユータが10台くらい並べられ、最新のコンピユータ技術の指導が始められている。そして日本語や英語を教える教室もあった。いずれにせよ18才になると、子ども達はこの施設を出て自立しなければならない。それまでに何とか生きる術を身につけさせそようと先生方も努力しているのが肌で伝わってきた。 そのあと炊事場・食堂を見学し、最後に学習(自習)教室や子供達の部屋に案内された。1-2階に子供達の部屋がある。男女に分かれ、2段ベットや勉強机がいくつか並んだ部屋に一部屋8人から12人くらいの子供達が生活している。テレビや大型CDラジカセは無いが、子ども達の絵やカレンダーがはられている。そんな素朴だが暖かさの伝わってくる部屋でもあった。 |
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